イーサン・ホーク、ジュリー・デルピー主演。作家ジェシーはパリの本屋の朗読会で、9年前にユーロトレインの中で知り合い、恋に落ちたセリーヌと再会する。かつて再会の日を決めていながら、果たすことのできなかったふたりは、9年分の埋め合わせをするかのごとくお互いのことを語り合う。しかし、ジェシーの帰国便は85分後。ふたりには短すぎる時間だった。


人とだけではなく、作品とも「出会い」というのはあると思う。
ビッカは『恋人までの距離』とその続編であるこの『ビフォア・サンセット』と出会えて心底良かったなぁ、と思っているのです。
タイミングが合わないとどんなに良い作品でも心に響かないことって事実あると思う。
例えばね、この作品、多分、中学生とかが観ても全然面白くないんだろうなぁ、と思う。20歳くらいで『恋人までの距離』を観たからすごく素敵な映画だと思えて、その10年後に30歳くらいで『ビフォア・サンセット』を観たからこそ共感できて心に残る作品になっている、そんな事を言いたいわけです。

なんか、『恋人までの距離』を観た頃の自分ってキラキラしてたなぁ、なんて思い出した。まだまだこれからたくさん恋をするんだろうと思っていて、「運命的な出会い」に憧れたりして、だから、『恋人までの距離』の世界に憧れた。
で、10年。
夢とか希望とかの前に生活があって、その生活にちょっと疲れていたりして、自分の人生これでいいのかなぁと思ったり、過去の出会いがどれだけ大切なものだったのか今になってはじめて気が付いたり。そんな暮らしの中で『ビフォア・サンセット』にシンパシーを感じるのはきっとビッカだけではないと思う。
映画の作りもとても丁寧で、前作の9年後の世界を実際に9年後に9歳歳を取った役者が、85分の出来事を85分で意図的に淡々と描いていて、イーサン・ホークもジュリー・デルピーも歳をとっちゃって〜とか思いつつ、あ、つまり自分も歳をとったのね、とがっくりしたり。

レンタルで観たけど、『恋人までの距離』と『ビフォア・サンセット』のツインセット、買っちゃおうかなぁ。。。

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