誰も知らない

2005年6月5日 映画
1988年に東京で実際に起きた「子ども置き去り事件」をモチーフにし、母親に置き去りにされた4人の子どもたちが、彼らだけの生活を続ける約1年を描いている。

主演の柳楽優弥くんが最年少でカンヌの主演男優賞を取って、この映画が一「旬」だったとき、ビッカは精神的にそれどころではなく病院通いをしていて、それが過ぎて、妊婦となって病院通いをしていた時期にNHKの特集で柳楽くんと是枝監督のインタビューとメイキングの映像を観て、観たいと思っていた一本。

とにかく、柳楽優弥くんの目に独特の力があって印象的。

子どもたちには脚本は一切渡されず、口頭での演技指導だけだったとか、リアルな一年間を撮るために実際に撮影に一年以上かけていたりとか、一風変わった取り方をしているけれども、それがうまくドキュメンタリータッチな画風を生んでいると思う。

何はともあれ、空恐ろしい話であり、それが実際に都会のどこかで起こっていそうなところがさらに空恐ろしい話で、何というか、う〜ん、不思議な感覚におそわれた一本でした。

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