今だから、言えること。
2005年1月20日 ボウズ個人的懺悔、と言うか。
でも、感じたことをそのまま記録しておきたくて書いておこう、そんな感じ。
胎児の性別のこと。
今はエコーで当たり前のように分かる時代で、結構多くの人たちが出産前に性別を知りたいと考えている様子。ジェンダー的思想だけど性別を知っているほうがベビー用品の準備とか何かと便利だから、とか。でもちろん生まれるまでお楽しみにしている人たちもいるから、病院では「性別、知りたいですか?」と聞かれるけど。
でもさぁ、聞いたからって、「だからどうした」なんだよね。
痛感しました。
ビッカの知る限り出産を経験した友人のすべてが、出産前に自分の子の性別を知っていたから、それが今は当たり前なんだと思っていて、だから、妊娠初期〜中期にかかっていた病院で「性別を見ますか?」と訊かれたとき深く考えないで「はい」と言って教えてもらいました。
とは言ってもエコーで間接的に見るだけだし、はっきり性別判断が出来るのは妊娠後期に入ってからだから断定はされないけれど。
で、引越しで転院するまでその病院ではずっと「今回は女の子っぽいですね」という言われ続けていたんです。
嬉しかったよ。
性別が分かると、よりお腹の中身が身近に感じるようになるし、ビッカも夫も「どっちでもいいけど、どちらかと言えば女の子が欲しい」って思っていたから。
でさ、数度にわたって「多分、女の子」って言われていれば、その気にもなるじゃない。
本当に嬉しかった。夫と二人で生まれてくるお姫様を待って毎日お腹に話しかけていた。
引越しで転院した病院で。
妊娠後期に入って、エコーでより鮮明にいろいろ見えるようになってきていたのもあって(口を動かしている様子とか、眼球が動く様子なんかも見えて結構感動する!)、「男の子ですね」と言われたときのなんともいえない感じ。今でも言葉では表現できないけれど。
「はい?」って思った。先生は続けた。「ほら、この丸いのがタマタマでこれがオチンチンね。はっきり映ってるから間違いないよ」「はぁ」とかなんとか答えた、と思う。記憶が曖昧で。
診察を終えて病院を出たところで夫に電話をかけて。
夫の声が聞こえた途端、涙が出た。
往来でボロボロ涙が流れてきて止められなかった。
夫はびっくりして「どうしたの?」「ベビになにかあったの?」としきりに聞いてきたけど、ビッカは涙が出て初めて自分がどれだけショックを受けていたのか分かった。
悲しかったし、悔しかったし、つらかった。
女の子ではなかったことに、確かに、落胆していた。「性別なんてどちらでもいい」って思っていたはずなのに、やっぱり心のどこかで「女の子だったらいいなぁ」と思っていたミニクイ自分を突きつけられてショックだった。消してしまいたかった。浮かれていた自分は最高に格好悪いと思ったし、女の子だと思って夫とビッカに毎日話しかけられていたお腹のベビのことを思うと申し訳なかったし切なかった。
気持ちを上手に切り替えられなくて、一週間くらい軽いパニックに陥っていた。家で何度も発作的に泣き出して、夫に「そんなに泣いたらベビがかわいそうだよ」って何度も言われた。「いいじゃん、男の子。きっと君に似た可愛い男の子だよ」夫は繰り返し繰り返しそう言ってくれた。
今思うと、女の子を望んでいたのは夫も同じで、でもビッカがあまりにも動転しているから夫は「僕だってショックだったよ」と誰にも言えなかったのではないかと思う。申し訳ないことをした。
ショックだったのは、期待していた性別と違ったからだけじゃないんだよ。知らないうちに期待していた自分にショックだったのもあるんだよ。ベビへの罪悪感も。
性別は、誰にも決められないし、変えることも出来ない。
エコーで分かったからといって「それじゃイヤだから変えて」と言えるものじゃない。
それに気が付くのが、遅かった。
変に期待しちゃったから反動が大きかったんだと思う。生まれるまで性別が分からなければ、生まれてきたとき「ああ、今回は男の子だったんだぁ。ちょっと残念」くらいで済んだ気がする。
言い訳だけど。
ベビは男の子だったんだね。勘違いしててごめんね。お腹の中ですごく元気だもんね。きっとやんちゃクンだね。今度ベビー用品売り場で、格好いいベビー服、見つけてくるからね。パパもママも、君が生まれてくることを、本当に本当に、楽しみにしているんだよ。
でも、感じたことをそのまま記録しておきたくて書いておこう、そんな感じ。
胎児の性別のこと。
今はエコーで当たり前のように分かる時代で、結構多くの人たちが出産前に性別を知りたいと考えている様子。ジェンダー的思想だけど性別を知っているほうがベビー用品の準備とか何かと便利だから、とか。でもちろん生まれるまでお楽しみにしている人たちもいるから、病院では「性別、知りたいですか?」と聞かれるけど。
でもさぁ、聞いたからって、「だからどうした」なんだよね。
痛感しました。
ビッカの知る限り出産を経験した友人のすべてが、出産前に自分の子の性別を知っていたから、それが今は当たり前なんだと思っていて、だから、妊娠初期〜中期にかかっていた病院で「性別を見ますか?」と訊かれたとき深く考えないで「はい」と言って教えてもらいました。
とは言ってもエコーで間接的に見るだけだし、はっきり性別判断が出来るのは妊娠後期に入ってからだから断定はされないけれど。
で、引越しで転院するまでその病院ではずっと「今回は女の子っぽいですね」という言われ続けていたんです。
嬉しかったよ。
性別が分かると、よりお腹の中身が身近に感じるようになるし、ビッカも夫も「どっちでもいいけど、どちらかと言えば女の子が欲しい」って思っていたから。
でさ、数度にわたって「多分、女の子」って言われていれば、その気にもなるじゃない。
本当に嬉しかった。夫と二人で生まれてくるお姫様を待って毎日お腹に話しかけていた。
引越しで転院した病院で。
妊娠後期に入って、エコーでより鮮明にいろいろ見えるようになってきていたのもあって(口を動かしている様子とか、眼球が動く様子なんかも見えて結構感動する!)、「男の子ですね」と言われたときのなんともいえない感じ。今でも言葉では表現できないけれど。
「はい?」って思った。先生は続けた。「ほら、この丸いのがタマタマでこれがオチンチンね。はっきり映ってるから間違いないよ」「はぁ」とかなんとか答えた、と思う。記憶が曖昧で。
診察を終えて病院を出たところで夫に電話をかけて。
夫の声が聞こえた途端、涙が出た。
往来でボロボロ涙が流れてきて止められなかった。
夫はびっくりして「どうしたの?」「ベビになにかあったの?」としきりに聞いてきたけど、ビッカは涙が出て初めて自分がどれだけショックを受けていたのか分かった。
悲しかったし、悔しかったし、つらかった。
女の子ではなかったことに、確かに、落胆していた。「性別なんてどちらでもいい」って思っていたはずなのに、やっぱり心のどこかで「女の子だったらいいなぁ」と思っていたミニクイ自分を突きつけられてショックだった。消してしまいたかった。浮かれていた自分は最高に格好悪いと思ったし、女の子だと思って夫とビッカに毎日話しかけられていたお腹のベビのことを思うと申し訳なかったし切なかった。
気持ちを上手に切り替えられなくて、一週間くらい軽いパニックに陥っていた。家で何度も発作的に泣き出して、夫に「そんなに泣いたらベビがかわいそうだよ」って何度も言われた。「いいじゃん、男の子。きっと君に似た可愛い男の子だよ」夫は繰り返し繰り返しそう言ってくれた。
今思うと、女の子を望んでいたのは夫も同じで、でもビッカがあまりにも動転しているから夫は「僕だってショックだったよ」と誰にも言えなかったのではないかと思う。申し訳ないことをした。
ショックだったのは、期待していた性別と違ったからだけじゃないんだよ。知らないうちに期待していた自分にショックだったのもあるんだよ。ベビへの罪悪感も。
性別は、誰にも決められないし、変えることも出来ない。
エコーで分かったからといって「それじゃイヤだから変えて」と言えるものじゃない。
それに気が付くのが、遅かった。
変に期待しちゃったから反動が大きかったんだと思う。生まれるまで性別が分からなければ、生まれてきたとき「ああ、今回は男の子だったんだぁ。ちょっと残念」くらいで済んだ気がする。
言い訳だけど。
ベビは男の子だったんだね。勘違いしててごめんね。お腹の中ですごく元気だもんね。きっとやんちゃクンだね。今度ベビー用品売り場で、格好いいベビー服、見つけてくるからね。パパもママも、君が生まれてくることを、本当に本当に、楽しみにしているんだよ。
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